いきば〜禁断の蕾〜(完結
「おはよう、早起きなんだね」

蕾は、ニコッと笑うと部屋の窓まで行き拭き始めた。

「蕾が来るから早起きしたんだ」

後ろから抱き絞めて来る尚都

「仕事中だよ」

慌てて振り返ると、尚都を睨む蕾

「じゃあ終わったら何かしてくれるの?」

悪戯っぽく笑う尚都

「してあげない」

蕾は、言うとそのまま窓を拭き続けた

「つれないね」

尚都は、言うと蕾から離れベッドに腰を下ろした。

蕾は、何も言わず窓を拭きを続ける

しばらくて、向かい側の部屋に人陰が見えた

この家は、コの字形になっている。

向かいの部屋が良く見える

大部離れているが
あの人影は


初騎くん!

蕾が見間違える訳も無く

尚都君の向かいの部屋は初騎だった

蕾は複雑な思いで窓越しから初騎を見つめた

もちろん
初騎からも、蕾は見えた


初騎は、辛くなりカーテンを閉める

蕾は、それを見て悲しくなった


嫌われてしまったのかも知れないと

「あぁ兄さん酷いね」

追い討ちをかける尚都の言葉
蕾は、窓を拭く手は止めずにうつ向く

何かに集中していた方が幾分か楽である。










粗方の仕事を終えた頃
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