いきば〜禁断の蕾〜(完結
「まぁ向こう行って着替えるけどな」

初騎は、前を向き直した

初騎の横顔は綺麗で見とれてしまう蕾

話しているとやっぱり楽しくて嬉しい。

この気持を抑える事は難しかった。


友達としてなら初騎と一緒にいられる。


傷つく事も多くなるだろう


だが蕾は、友達のまま昔の様に初騎に接しようと思い初めていた。



「何見てんだよ」

初騎は、目線に気づき不機嫌そうに蕾を見た

「別にぃ」

ニコッと笑う蕾

「こっち見んな」

フッと微かに笑い前を向く初騎

初騎は、少しだが前の様に笑い掛けてくれる様になった蕾が嬉しかった


だから


この気持は押さえ付けようと思っていた。













彩乃の家には直ぐに着いた

以外に近かったんだなぁと思い外に出る

思ってはいたが、大きなお屋敷に足がすくむ蕾

それに気付いたのか


「行くぞ」

初騎は、言うと蕾の手を握った

途端ドキっとする蕾

密かに『初騎は友達』と自分に言い聞かせた


ピンポン

チャイムを鳴らす初騎

〔はい、どちら様でしょうか〕

可愛らしい女性の声
ここのメイドさんだろう
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