いきば〜禁断の蕾〜(完結
お茶会の会場まで行くと予想以上の人に足がすくむ蕾

「あの…私、場違いじゃ無い?」

蕾は小声で彩乃に話しかけた

「大丈夫、貴女が一番可愛くてよ」

彩乃は、言うと蕾を空いている所に座らせた

その時

バシャ

水の溢れる音がして蕾はそちらを見た

「済みません手が滑りました」

頭を下げる初騎の姿

どうやら湯飲みをヒックリ返したらしい。

慌てる様子も無い初騎
いつも通りの対応


「いいのよ、珍しいですわね」

オホホと笑うお茶を立てている人

「お母様、私の友達の蕾さんよ」

彩乃は、お茶を立てている人の所まで行き蕾を紹介した

どうやらお茶を立てているのは彩乃の母らしい

「あら、あの方が?
聞くと孤児らしいじゃない」

彩乃の母は、蕾は軽く睨んだ

「だけど蕾さんはちゃんととした方よ」

彩乃は、言うと自分の場所に座った

それは、たまたまであったが初騎の隣

「さっき蕾さんに見とれていらしたんでしょ」

ニャと笑い、初騎の耳元で話しかける彩乃

初騎は、無言だったが図星なのが分かった


顔が赤かったから


「結構なお手前で」

蕾の隣の人が湯飲みを置いた
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