いきば〜禁断の蕾〜(完結
「何やってんだ早く乗れ」

初騎は、降りて来て蕾の腕を引く

「やぁ!」

蕾は、その腕を離して貰いたくて上下に強く振る

「何拒んでんだよ、幼稚園児かお前は」

軽く怒り、仕方ないと
いきなり蕾を持ち上げる初騎

「わぁ!ちょと何するの」

蕾は、驚き初騎を見た

周りの目線は、またもや蕾に集中した

「面倒くさい」

初騎は、言うと蕾を車に押し込み自分も乗った

「何で隣に乗るのよ」

もうやけくそで怒鳴る蕾

「前は事故った時危ないって本に書いてあったんだ」

涼しく言う初騎

蕾は、黙りこくって窓を見た

チラッと初騎を見れば、まだ和服姿
それほど慌て蕾を追いかけて来たのか

「おい」

イキナリ呼ばれ
蕾は慌て再び窓の景色に目を向けた

「さっきの話

本当なのか?」

初騎は、低く少し蕾を睨んで聞いく

蕾は、振り向かずともその様子が分かった


ガラスに初騎の姿が映っていたから


何も言えず固まる蕾

ガラスごしに初騎を見つめる

「答えろ蕾、命令だ」

冷たく言う初騎
先程と表情は大して変わっらない

『命令』ハッキリ言われてしまえば、蕾は逆らえ無い
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