一生に二度の初恋を『あなたへ』


そんな庭に、溶け込んでいる女の子。


思いっきり笑ってる。こんなに屈託のない笑顔で笑うひとをわたしは初めてみた。


顔はわたしと瓜二つ。


こんなに似てるとは思わなかった。

どうして……わたしとこんなに顔が似てるのに、春さんはわたしの目に数倍も可愛く映るんだろう。



それも全部、この笑顔?



ゆっくりと後ろから斎藤くんが来たのが分かって、一瞬身体を震わせた。


「気持ち悪いって……軽蔑してる?」



軽蔑?そんな言葉、ほど遠い。

春さんが、羨ましい。


「忘れないためなんだよ、あれ。

最近、高校楽しくて入らないでおこうと思ってた部活にも友達に誘われて入ったりして。

充実……してる。


でも……それがいけないような気がするんだよ」

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