一生に二度の初恋を『あなたへ』
「たださ、俺は高梨さんが泣いてたら、寄り添うよ」
隠すことさえも受け入れてくれるんだ…。
瞬くんはどんな時でもどんな人でも受け入れて、間違ってるようなことも汚いことも、絶対に否定せずに包み込んでくれる……。
結愛ちゃんは「わたしは見守るけど……」って言いながらも心配してくれる。
なっかくんだっていつもの重そうな口を開いて不器用な言葉でわたしを励ましてくれる。
ありがとう。
本当にみんなには感謝してもしきれない。
だから。みんなに迷惑をかけてないかだけがわたしは心配になるんだ。
「高梨?」
教室のドアから顔だけを覗かせる人は、わたしが一番迷惑をかけてしまっている、一番感謝するべき人。
「斎藤くん」
わたしは急いで英語の宿題を片付けた。
待ちくたびれちゃったよ。