sky candies
私は今さっき上がってきた階段を走って降りた。

—まさか、星で連想した彼がいいタイミングで現れるなんて…

偶然ってすごいと思う。

玄関を開けると彼が門に寄りかかっていた。

「不破間くん、こんな遅くまでなにしてたの?」

「用事は今からだよ。怜ちゃんは遅くまで勉強?」

「勉強なんか全然してないよ、でもなんだか眠れなくて。」

そうなんだ、と彼はまた微笑んだ。

笑うとなんか可愛いな。

微笑むとできるえくぼがまた可愛らしさを引き出すのかもしれない。

「あ、そうだ。」

何か思い出したのかな?

なんだろう…

そういえばなにかしに行く途中なんだっけ。


空の中で雲が忙しそうに流れていく。

「ねえ、怜ちゃん。」

不破間くんは私と同じように空を見上げなから言った。

「これからもし暇なら一緒に流星群見に行かない?」
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