一緒に、帰ろうよ。
「でねー、そこでカナが──…」
高校1年、春。
入学式が終わって、もう2ヶ月経った。
俺と隣にいるこいつ、ミコは幼なじみで、
幼稚園、小学校、中学校、高校と、ずっと一緒。
幼稚園の頃から一緒に帰ってて、かれこれ10年以上は一緒に家へ帰っていることになる。
「ねー、話聞いてるー?」
「あ、わり。聞いてなかった。
で、カナがなんて?」
ぷくーっと頬を膨らまし、ミコは話の続きを始めた。