一緒に、帰ろうよ。
「あ、もうちょっと待ってよ、ハル!」
「ったく、話す暇があるんだったら、さっさと支度しろよなー」
「話すの、楽しいじゃん!」
「あーもー、わかったよ。さっさとしてくれ」
ハルと、ミコは毎日、一緒に帰ってるほどの仲良さで、
幼馴染らしい。
私にとってはそのポジション、とても羨ましい所だった。
「じゃあね、リリ!」
「じゃーな」
わたしがいつもミコといるのは、
ミコのおこぼれをもらうため。
一緒にいたら、ハルは手を振ってくれる。
そんな小さなことが嬉しかった。