幼なじみとあたしの関係
「次郎。気持ち悪いから泣くのやめなよ」


あたしは窓際に頬杖をついて、しばらく家の外で泣きわめく次郎を冷静に観察していた。


やっぱり、さっきのケータイ小説みたいに

『そこらにうじゃうじゃいるような平凡な女の子』が、

『かっこよくて、人気者で、ちょっと強引で、完璧な王子様』

に目をつけられるなんて、そんなうまい話がそうそうあるわけないか。


「アコちゃ〜〜ん!」


あたしなんて、所詮はこんなもんだ。


「アコちゃ〜〜ん!!」

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