陽の当たる場所

「あら‼︎雄大君じゃない!」


「なに⁉︎あのクソガキだと⁉︎」


うわ…クソガキとか酷い言われようだな…。


「すいません…今日はお話があって来ました」


「お前と話すことはない」


いや、こっちにはあるんだよ…


「僕は今、会社で働いています。部長になりました。部長ぐらいじゃ満足してもらえないだろうし、そもそも、こんな僕じゃ許してもらえないかもしれない。でも、穂花さんを愛しています。誰よりも。だから…穂花さんを…僕にください」


もっと言い方があったかもしれない。

結婚させてください。

これが普通かもしれない。


でも、このお父様にとっては穂花はお父様のもの…という考えがある…重症なぐらいの親バカ…。


だから『これからは穂花はあんたのものじゃなくて俺のものだ』そんな思いをこめて『穂花さんをください』この言葉を選んだ。

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