psi 力ある者 愛の行方
「未知の姉弟は。本当の姉弟は……。今傍にいる、陸なんだよ……」
「う……そ……」
うそよ……。
信じられない。
そんなの嘘に決まってる。
陸と私が本当の姉弟?
血の繋がりのある双子?
違う、違う違うっ!
目を見開き、頭を抱え崩れ行く体。
受け入れたくなどないと、脳も心も拒否反応を示す。
北極にでも投げ出されたように、カチカチと歯が噛み合わない。
それとは真逆に、自分が犯してしまったことに体が急激な熱を持っていった。
「うそよ……そんなの、信じない……。だって、双子なら瓜二つのはずでしょ?」
自分の求める答えを、祖母の口から聞きたくて縋りついた。
「未知……。男女の双子は、ほとんどの確立で二卵性になってしまう。元々卵が別の場合そっくりにはならない。双子のように似てしまう姉弟もいるが……。運悪くと言うのか……二人の顔はそうならなかった……」
わなわなと、驚愕し震え続ける私を、祖母がもう一度抱き寄せる。
「ごめんな……未知。本当にすまない事をしてしまった……」
背をさすり、何度も何度も謝り続ける。
だから……だからなのね……。
陸の体がおかしいのも。
私の体がダルイのも。
力を持つ者同士が愛し合ってしまったから。
禁忌を犯してしまったから――――…。