幸せいっぱい
朝起きて制服に着替える。

「おはよう。望夢。よく眠れたか?」

日向はいつも通りに接してくる。

「日向…おはよう。昨日はありがと。」

少し恥ずかしくて無愛想に答える。

日向は沈黙している。

「…昨日?なんかあった?俺全然寝ぼけてて覚えてねーわ。」

日向はとぼけている。

わかりやすいなぁ…嘘ついてるとき、日向はいつも自分の髪を触る。

日向なりの優しさ。

「おら。ぼーとしてないではやく学校行く準備しろよ。」

優しいおばさんが作ってくれた朝ごはんを食べながら私はうん。と呟いた。

雨上がりの空を玄関の扉を開けて見上げた。

今日は晴天だ。

「雨、止んだな。」

少し微笑み空を見上げている日向。

「うん。そーだね。」

私も少し微笑んだ。
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