チャンスの神はここにいる
「スコアさんにシュークリーム突っ込まれたろ」
「うん」
「後からお礼言っとけ」
「うん」
純哉君も自分達の控室に足を向ける。
「純哉君?」
「あ?」
振り返った顔はさっきまでの優しい顔じゃなく、いつもの俺様冷酷大魔王。
「ありがとう」
「別に」
うるさそうに、また私から顔を避ける。
「それと。勝ち抜きおめでとう」
大きな声で涙を拭き、私が笑ってそう言うと
「さんきゅ」って
とっても嬉しそうな笑顔を残し
亮平君の待つ控室へ走って行った。