チャンスの神はここにいる

CMも挟み
行列のできないスイーツ店のコーナーと、本の売り上げランキングと……色んな企画も終わり、純哉君と亮平君の出番である。

今日で五週目。
油断がでてくるから
注意しなければいけない時期。

慣れてきたのか
紹介されて
スムーズにネタを始める2人。

公園で練習していたネタだね。
油断じゃなくて
余裕が見えるよ。

大丈夫。
今回も勝つ。

ドキドキしながら見ていると

ひな壇にスキンヘッド遠藤がやってきて、また私の隣に無理やり座る。

「メグちゃん10位おめでとう」

ねっとりとした視線で私を見て、また遠慮なく知らん顔して手を伸ばし私のお尻に回す。

あれから
何もアクションがないから
もう私の事はあきらめてくれたと思ってたのに

甘かったか。

お尻を移動させ
すんごく嫌な声で「やめて下さい」って言うけど

こないだと同じ
全然効き目はない。

「大きな声出すかぁ?あいつら嫌いだからブチ壊そーよ」

その言葉に背中が冷たくなる。
冗談じゃない
亮平君と純哉君の舞台は絶対守る。

何があろうと守るんだから。

黙り込む私に遠藤は勝利の笑みを浮かべ、吸いつくような手で私の太ももを撫でまわす。
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