チャンスの神はここにいる
顔を合わせ
照れ笑いなどしながら
もう一度キスをしていると
パンパンパン……と、ヤル気のない
ダラダラとした拍手が聞こえて
「はいはい。そこで終了」
純哉君が冷たい目をして立っていた。
え?
はぁ?ええっ?
純哉君?
亮平君と目を見開き
口をアングリ開けて純哉君を見ていたら
「まだ七週勝ち抜いてないぞ。ちょっと目を離すとこれだもな……ほら!反省会開始」
階段を上がりながら
荷物を私達の身体にわざとぶつけて
純哉君は何事もなかったように私の部屋に素早く向かう。
純哉君
戻ってきてくれた。
亮平君と顔を見合わせて喜び、子犬のように純哉君の後を走る私達。
純哉君の顔をチラリ覗くと
こっそり笑ってるし
また
エッチ禁止になったけど
さっきまでの絶望はどこへやら
純哉君が戻って来てくれた。
私達は笑顔で
希望という階段を駆け上がる。