チャンスの神はここにいる

「いや特に気にしないで、それより明日もお互い頑張ろう」

亮平君の手が
私の両頬を挟む。

「プレゼント嬉しかった」

そっと唇を重ねて
亮平君は強く私を抱きしめる。

「誰にも渡さない」

小さな声が聞こえ

もう一度キスをする。


誰にも渡さないで


私をしっかりつかんで

離さないで


大好きな大好きな亮平君

さりげなく

亮平君は何かを気付いているのかもしれない。


「明日も勝つ」

「うん」

「一緒にてっぺんとるぞ」

「うん」



このまま

ずっと抱かれていたかった。




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