チャンスの神はここにいる
本番が近くなり
安東さんに頭を下げて去ろうとすると
「塚もっちゃん!俺、この子となら話合いそう。本番こっちと会話するー」
と……言いだして
私は驚きで心臓バクバク。
塚本プロデューサーは慌ててこっちに飛んできて「了解しました。メグちゃん頼むわ」って軽く言う。
え?
ちょ……ちょっと。
すると薄毛も飛んできて
私の腕をつかんでスタジオの端に壁ドン。
「メグちゃん。目的は番宣だけど、なんたって相手が大物。テレビ嫌いな安東さんを楽しそうに話をさせる事。そこが大事でファンも満足する。これが一応質問。あと3分で覚えて。カンペも僕が出すから大丈夫」
一気に言われ
質問内容の紙を渡された。
咲ちゃんがインタビューする
重要なコーナー。
やばっ
今さら汗かいてきた。
こんな大事な事
私にデキるのかいっ?
足が震えてきた。
吐きそう。
本当は逃げ出したい気分。
でも
ここで逃げ出したりできない
純哉君と亮平君に笑われる。
ふたりとも
今日勝ったらリーチ。
来週はビンゴ!
私も負けるもんか。