チャンスの神はここにいる


 
「そのネタはオチが弱い」

「じゃぁどうする?」

「新しく作る」

「今から?あと一週間しかない」

「作らないと勝てない」



来週の相手がコリアンダーと知り

大事な大事な作戦会議。

亮平君と純哉君は、熱く語りながら私の部屋へやってきた。

 今日は来ないと思ってたんですけどー。

「ネタ作ろう」

「今までのネタならダメなのか?」

「それなら負ける」

「わかった」

荷物を置き
私のテーブルの上にある物を床に散らばし

亮平君と純哉君はノートを出して、真剣にネタ作り。

だから

なぜ私の部屋でやる?

「あの……」
遠慮がちに私がベッドの上で声を出すと

「何もいらないからね。寝てていいよ」

「勝手にやるから」

そんな返事。

あらーありがとう
優しいのねー……じゃないと思うけど!

無言で威圧すると
何か感じたのか純哉君が私の顔を見て

「ごめん」って素直に言い
テーブルの上のノートを片付けながら、テレビのチャンネルを持って

「今日の反省会が先だった」と、改めて座り込む。

もうすっかり
私の部屋はブルプラの仕事部屋になってます。
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