チャンスの神はここにいる
黙ってうつむき
動かないでいるとデブキャラ鈴木が背後に回り
「脱がせて欲しいとさ」
ブラのホックをプチンと外し
私の背中を強く叩き、遠藤の座っているソファに飛ばす。
「先に言えよー」
遠藤は私の身体をキャッチして、自分の膝の上に座らせて身動き取れなくさせた。
私は必死で前かがみで胸を押さえ
ガンガンする頭で、これからされる事を想像し身を震わせた。
助けを呼びたいけど
声が出ない。
人間
本当の恐怖と向き合うと
声が出ない事を知る。
「ちょー待てや。動画取るから」
デブキャラ鈴木の声に身体中が冷たくなる。
「ちゃんと撮れよ」
「お前こそ早く終わらせーよ。次は俺だから」
鈴木がニヤニヤしながら
ブラを外された私の胸にスマホを向け
私は力強く遠藤にソファに押さえ込まれ
顔を近づけられ
その息がかかった時
早く
気を失いたかった。