チャンスの神はここにいる
「ガングロエグザイルな相方は?」
俺が聞くと奴は笑う。
「今日は僕だけ取材。今終わって帰るとこ」
「そっかー。俺と純哉は反省会からのネタ合わせしてたんだ。終わったんなら一緒にどう?来月から一緒にレギュラーやる番組あるんだよね。話を聞かせて」
亮平が奴を誘うので
アイスコーヒーを吹き出す俺。
聞いてないよー。
俺に無断でそこで誘うか?
「いいの?あ、僕もアイスコーヒーにしよう」
図々しく俺の隣に座ろうとするし
「それじゃトイレに行くついでに注文してくるねー」
亮平はそう言って楽しそうに立ち上り歩き出す。
おいっ!
俺とコイツをツーショットにさせるなっ!
「純哉君。久し振りだね元気だった?」
俺の気持ちを無視するように奴は言う。
「まぁそれなりに……元気」
「ドラマ観てたよ。ドSの先輩役がピッタリだったねー。でも純哉君はドMだよねー」
俺の本質をズバリ言われ
心臓ドキリ。
「純哉くんドMでしょう。まだメグちゃんの事好きなの?」
「おまえー」
鋭すぎる人間観察力
こーゆーとこが嫌いだ。
「否定しないから可愛いよね。純哉君ってピュアでカワイイ。みんなはさー純哉君が広く大きな心で亮平君を支えてるって思ってるけど、本当は逆だよねー。ピュアな純哉君を天才肌の亮平君が守ってるんだよねブルプラは」
キラッといたずらな目が笑ってるし
鋭い観察力
だから本気でコイツ嫌いだ。