チャンスの神はここにいる


新人さん達のライブは楽しく

いや
下積みの長すぎる新人さんもいるようで
どうみても40代の新人さんも頑張っていた。

ネタとしては
大笑いできるネタは少なく
テレビで観るような面白いネタもない。

どこか荒かったり
お客さんを置いて失速したり
カツゼツが悪かったり

でも熱気が凄かった。
勢いがある。

みんなお笑いが大好きで
自分の舞台が大好きで
きっと前の席に座っていたら
その汗が飛び散るのも見えるだろう

そんな熱いライブ。

そして

亮平君と純哉君の出番。

ドキドキする。

ふたりは最初に出てきたように
軽やかな足取りでセンターに立ち
グルリと会場を見渡した。

「りょーへー」って女の子の声が上がると、「うぃーっす」って笑ってその子に向かって手を振り、女の子はまた歓声を上げる。

「俺はー?」
純哉君がスネたように言って、女の子の声を待つ前に

「はい。それでは始めましょう」って亮平君は純哉君を無視してネタに入って行く

きっとこれも
計算されてるのだろう。

つかみはオッケーってやつかな。

ワクワク気分がMAXになる。
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