チャンスの神はここにいる


亮平君は舞台に勝負をかけている。

この何分かの舞台に

全てをかけている。

一生懸命練習して
事務所の下働きして
バイトして
ファミレスで粘ってネタを考え
夜の公園で練習をする。

流れる涙が邪魔で
手の甲で乱暴にふき

食い入るように舞台を観る。


舞台の上には

天才肌の純哉君と

人を惹きつける亮平君。

彼の仕草・声・表情
これは身びいきではなく

人を惹き付ける何かがある人。





そう


亮平君には


華があった。



私にはない


華がある。




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