その一瞬さえも、惜しくて。

帰ってきたお母さんに何度も殴られた。





「そうやって、人の男を盗って!!
出来の悪い娘ね!!」






そう言って何度も殴られた。



奴はあの日を境に家のお金とわたしの心と身体を奪って
わたしたちの前から消えた。







やっとの思いで高校へ入学してわたしは何とか
陽太先生に出逢えた。

涙がぼろぼろ止まらなかった。



陽太先生が輝いて神様みたいに見えた。






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