その一瞬さえも、惜しくて。
ミーティングと言うなの
監督の長い話とトレーニングが終わったのは
18時過ぎだった。
雨のせいもあってか
いつもより辺りは暗くなっていて
もちろん校内には人気はなかった。
ミーティングを行ったのは
次の試合の出場候補者だけだったので
ざっと二十五人くらいだろうか。
ぞろぞろと部室から出ていく。
そんなとき隣でダルそうに歩いていた
和真が、何か思いだしたようで
声をあげた。
「あ!やべぇ!」