その一瞬さえも、惜しくて。

この問題解いてみろ。と、先生が
教科書を指しながら口を開いた。


鳴瀬ひかりは教科書を開いてないんだから
問題の場所すらわからない。



僕に助けを求めるわけでもなく、
わかりません。と一言発して席についた。



そしてまた窓の外を見つめ直した。




< 3 / 140 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop