その一瞬さえも、惜しくて。

「そっか…。じゃ、また今度!」


「練習頑張ってね。」



僕がやんわり断ると
二人は、自分達の席へ戻っていってしまった。



隣で、鳴瀬ひかりは
そんな会話を聞いていたんだろうか。


全く、昨日のことなど
何も感じていないようで

声を掛けてこようとはしなかった。


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