その一瞬さえも、惜しくて。

お昼休みに和真からそんなことを
言われたもんだから

次の授業は左隣を意識してしまって
仕方なかった。



放課後は直ぐに和真が迎えに来るし
クラスにも人が多い。


また話し掛けると
注目を浴びてしまうに違わない。

そんなことをすると鳴瀬ひかりが
可哀想だ。



そう思った僕は
あることを思い付き、ノートの端を
切り取った。


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