その一瞬さえも、惜しくて。
陽太先生が、教育実習を終えた時は
悲しくて寂しかったのを覚えてる。
そんな私に向かって先生は、
「きっと、綾西高校に勤めることになると思う。
俺の母校だから。」
って、最後に教えてくれたんだ。
私はそれに賭けようと思って
一生懸命勉強した。
綾西高校はスポーツ名門校で
かなり頭が良くないと入れないから
それから、必死に勉強をしたんだ。
部活にも入ってないのに
なんで綾西高校を受けるんだ、って
周りから反対され続けた。