完璧上司は激甘主義!?
「未希、本当に斗真が彼氏でいいの?未希ならもっと他にいい人がいると思うんだけど」

「こら麻帆!なんつーことを言ってるんだよ」

すぐに斗真の突っ込みが入る。

「そうなんだよねー……。最近になってやっと麻帆の言っていたことが分かってきたの。……斗真って本当に精神年齢が低くてたまに嫌になるんだよね」

「……ええっ!?」

未希のぶっちゃけ話に驚きつつも、斗真の心に深い針が刺してしまったことに間違いはない。

お店で飲むよりも家で飲んだ方がゆっくり話せるとなり、私のマンションに集まっていたものの、斗真は余程未希の言葉がショックだったのか、ソファーに頭を預けたまま放心状態。

「ちょっと未希……あれ、いいの?」

さすがに可愛そうになってしまい、そっと未希に耳打ちするものの未希の態度は変わることはない。

「いいの!だって今日は麻帆を励ます会なのに、冗談とはいえ麻帆を傷つけるようなこと言うんだもん。……少し頭を冷やせばいいのよ」

ツンとしながらビールを飲む未希の言葉に、心がジーンとしてしまう。

失恋したばかりだろうか。
人の優しさに敏感になっているのかもしれない。
< 258 / 410 >

この作品をシェア

pagetop