完璧上司は激甘主義!?
うっ……!
それは誉められている?……それともけなされている??

だけどそこまでしか考えることが出来なかった。
一瞬にして顎を掴まれたかと思えば、瞼を閉じる暇も与えてくれずキスを落とされてしまったから――。

すぐに離れた唇。
数センチ先でピタリと止まり、私の様子を窺ってくる南課長はどこか麗しくて、男の色気が漂っている。
こんなに魅力的な南課長を至近距離で見せられてしまったら、思考回路など全てシャットダウンされてしまうよ。

「今日は泊まりでいいよな……?」

「はい」
そう言いたかったのに、唇を奪われ言葉に出来ない。

角度を変えて何度も落とされるキスに、ただ酔いしれていった。




今なら胸を張って信じられる。
南課長も私と同じ気持ちになってくれたのだと――……。

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