完璧上司は激甘主義!?
それを察知したように、未希は声のトーンを和らげた。

「これからもずっと南課長と一緒にいたいって思うのなら、ちゃんと向き合うべきだと思うよ。きっと南課長は麻帆との未来を考えているんじゃないかな?でなければ普通は同棲話なんて持ち掛けないでしょ?」

「あったりまえだよ!好きでもない女と一緒に暮らせるわけねぇじゃん。そこは俺も自信持っていいと思う。麻帆が思っているよりきっと、南課長は麻帆のこと本気だと思うぞ」

「未希……斗真……」

ふたりの言うことは本当なのかな?
本当に篤人さんは私との未来を考えてくれているのだろうか……?
でも、例えそうだとしても今の私には篤人さんと一緒に暮らす資格なんてないんじゃないかな?

未希の言う通りだ。私、篤人さんの優しさに甘えてしまっていたんだと思う。
ズボラな私でも受け入れてくれる篤人さんに――……。

「私……前向きに考えてみる」

「麻帆……!」

そうだよ。未希の言う通りこれからもずっと篤人さんと一緒にいるためには、いつかは向き合わなくてはいけない問題なのだから。

「ありがとう、未希。ちゃんと言ってくれて」

言いづらい言葉もちゃんと言ってくれる。そんな未希がうやっぱり大好きだ。
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