完璧上司は激甘主義!?
斗真じゃあるまいし。第一世の中の男性が皆、斗真のように子供みたいだなんてあり得ないし。
特に篤人さんに限っては百パーセントあり得ない。
なのに斗真は正論と言わんばかりに、得意気な顔をして話を続ける。
「きっと麻帆は知らないだけだよ。南課長の意外な一面を」
「……っ!」
そんなのあるわけない。
すぐにその言葉が出てこなかったのは、篤人さんと一緒に過ごした時間がまだまだ短いから。
きっと斗真の言う通りなのだと思う。
篤人さんの知らない一面だって、きっと沢山あると思うから――。
そう分かっていても、こればかりは仕方ない。これから知っていくしかないって分かっている。でもそれと同時に篤人さんだって私のことを全て知っているわけではないんだ。
「ほら斗真、もう席に戻りなよ。仕事!」
「分かっているよ」
就業時間になり、斗真はそれ以上なにも言うことなく席へと戻って行った。その背中を見送りつつも不安が募っていく。
斗真と未希達の関係は、友達から始まった。
だからきっと私がふたりのことを知っているように、ふたりともお互いの良いところも悪いところも理解しているはず。
特に篤人さんに限っては百パーセントあり得ない。
なのに斗真は正論と言わんばかりに、得意気な顔をして話を続ける。
「きっと麻帆は知らないだけだよ。南課長の意外な一面を」
「……っ!」
そんなのあるわけない。
すぐにその言葉が出てこなかったのは、篤人さんと一緒に過ごした時間がまだまだ短いから。
きっと斗真の言う通りなのだと思う。
篤人さんの知らない一面だって、きっと沢山あると思うから――。
そう分かっていても、こればかりは仕方ない。これから知っていくしかないって分かっている。でもそれと同時に篤人さんだって私のことを全て知っているわけではないんだ。
「ほら斗真、もう席に戻りなよ。仕事!」
「分かっているよ」
就業時間になり、斗真はそれ以上なにも言うことなく席へと戻って行った。その背中を見送りつつも不安が募っていく。
斗真と未希達の関係は、友達から始まった。
だからきっと私がふたりのことを知っているように、ふたりともお互いの良いところも悪いところも理解しているはず。