完璧上司は激甘主義!?
当時は理不尽なことばかりで腹ただしい日々を送っていたが、今となっては反面教師となり、あんな上司でも学べたことはあった、と思えるようになった。
自分が感じた腹ただしさを、部下にだけは味わさせたくない。
その一心で昇進してからというもの、やってきたつもりだが……。
「えー、なんで私がお茶出しする日に限って、潔癖上司ってばいつもいるんだろう」
「残念でした!昨日私が出した時は外出中でラッキーだったよ」
「いいなぁ」
週末の金曜日。
疲れもピークに達しており、眠気覚ましに珈琲でも淹れて飲もうと、オフィス奥にある給湯室に向かったものの、中から聞こえてきたのは、自分の悪口だった。
その瞬間足はとまり、以前同じようなシチュエーションがあったな。と呑気に考えてしまう。
そしていつも思うんだ。
“またか……”と。
「えっ、何!?篤人ってばそんな可愛いこと気にしちゃっているわけ?」
「……悪いか?気にして」
そう答えると、同期で今では営業部のエースと呼ばれるまでになった、速見裕介はここが居酒屋ということも忘れて、大きな声で笑い出した。
自分が感じた腹ただしさを、部下にだけは味わさせたくない。
その一心で昇進してからというもの、やってきたつもりだが……。
「えー、なんで私がお茶出しする日に限って、潔癖上司ってばいつもいるんだろう」
「残念でした!昨日私が出した時は外出中でラッキーだったよ」
「いいなぁ」
週末の金曜日。
疲れもピークに達しており、眠気覚ましに珈琲でも淹れて飲もうと、オフィス奥にある給湯室に向かったものの、中から聞こえてきたのは、自分の悪口だった。
その瞬間足はとまり、以前同じようなシチュエーションがあったな。と呑気に考えてしまう。
そしていつも思うんだ。
“またか……”と。
「えっ、何!?篤人ってばそんな可愛いこと気にしちゃっているわけ?」
「……悪いか?気にして」
そう答えると、同期で今では営業部のエースと呼ばれるまでになった、速見裕介はここが居酒屋ということも忘れて、大きな声で笑い出した。