完璧上司は激甘主義!?
「南かちょー?」
つい見惚れてしまっていると、新は不思議そうに首を傾げて俺の顔を覗き込んできた。
その仕草さえ可愛いと思えてしまうのだから、少し重症なのかもしれない。
すぐに新から顔を逸らし、問いかける。
「悪い。……新、自分の住所言えるか?」
「もちろんれすよ!バカにしているんれすかぁ?いいですか?住所は東京都――……」
酔っているとはいえ住所を覚えてくれていたことに安堵し、慌ててスマホに新の言う住所をメモっていった。
「お客さん、ここだと思います」
「そうですか、ありがとうございました」
あれからタクシーに乗り込み、新が言っていた住所を運転手に伝え辿り着いた場所は、五階建てのマンションだった。
大きさからしてひとり暮らし専用といったところだろうか。
「新、起きろ。着いたぞ」
「んー……」
揺れる振動が心地よかったのか、到着した時には既に眠っていた新を揺さぶり起こすものの、いまだにはっきりと覚醒していない様子。
本当だったらここで下ろして、俺はこのままタクシーに乗って帰宅したいところだが……。
さっきの改札口での光景が頭をよぎる。
つい見惚れてしまっていると、新は不思議そうに首を傾げて俺の顔を覗き込んできた。
その仕草さえ可愛いと思えてしまうのだから、少し重症なのかもしれない。
すぐに新から顔を逸らし、問いかける。
「悪い。……新、自分の住所言えるか?」
「もちろんれすよ!バカにしているんれすかぁ?いいですか?住所は東京都――……」
酔っているとはいえ住所を覚えてくれていたことに安堵し、慌ててスマホに新の言う住所をメモっていった。
「お客さん、ここだと思います」
「そうですか、ありがとうございました」
あれからタクシーに乗り込み、新が言っていた住所を運転手に伝え辿り着いた場所は、五階建てのマンションだった。
大きさからしてひとり暮らし専用といったところだろうか。
「新、起きろ。着いたぞ」
「んー……」
揺れる振動が心地よかったのか、到着した時には既に眠っていた新を揺さぶり起こすものの、いまだにはっきりと覚醒していない様子。
本当だったらここで下ろして、俺はこのままタクシーに乗って帰宅したいところだが……。
さっきの改札口での光景が頭をよぎる。