完璧上司は激甘主義!?
思わず雑炊が喉に詰まりそうになってしまった。
だってこんな南課長、初めて見たから――……。

何事のなかったように私同様、食べ始めた南課長。
少しだけ視線を落として残りの料理を食べてみるものの、やっぱり見た目通りに美味しくて二日酔いということも忘れるくらい、次々に箸が進んでいく。

それにしても不思議な時間。
まるで夢の中にいるみたい。だってあの南課長とこうして一緒に朝食を食べているのだから。
しかも自分の部屋とは思えないほどの、綺麗な部屋で……。ん?
ちょっと待って。
南課長がいたことにパニックになり、そして昨夜の失態の数々を知り狼狽えてばかりいたけれど……。
もっと気付くべき点があったよね?

チラッと南課長を盗み見すれば、涼しい顔をして味噌汁を啜っていた。

潔癖症な南課長。
そんな南課長には、自分の汚部屋ばかりは見せられないとずっと思っていた。
だけど今、この場所に南課長がいるってことはつまり、あの汚なかった部屋をばっちりと見られ、そしてこれほどまでに綺麗に片付いているってことは、南課長が掃除してくれたってこと……よね?
さらに水回りも!!

今更ながらの当たり前な事実に、サッと血の気が引いていく。
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