カウント・ダウン
それから三日。
彼から全く連絡がない。
メールも電話も。
おはようメールも、好きだよメールも。
今日で三日。
もう限界だ。疲れも限界だ。何もかも限界。
キャパ超えです!
今朝も来ないおはようメール。
キレた。キレちゃったからねもう。
どうとでもなれっての。
─あー、もしもし?あたしだけど。なんかねえ、熱あるみたいなんだよね。うん。いや大した事ないと思うの。ホラ、ずっと休めなかったからさ、疲れ出たかなアハハ。だからね、悪いんだけど今日のミーティング、延期して…いや、なんなら進めちゃって。うん、ごめんね、ちょっとゆっくり眠るわ。
じゃ後よろしく…
…サボってやった。
スラッスラ嘘ついてやった。
自分が居ないと困るだろうとか仕事止まっちゃうだろうなんて、実はあんまり思ってない。
歯車の代わりなんてすぐ補充される。
アタシの、仕事におけるアイデンティティーやオリジナリティーなんて自分で思う程、さほど重要じゃない。
サボってやった。
みんな困るがいい。
むしろ困ってくれ。
思い知れっての。