カウント・ダウン
例えばロケット噴射の瞬間。
僕や君の想像も及ばないような長い長い準備期間を経て、テレビで見るようなカウントダウンが始まる。
沢山の人々が声を合わせてカウントダウンしてゆく、あの興奮ときたら!
いざ噴射!
…その後僕らに何が残る?
ロケットは、わくわくした気分を根こそぎ連れて雲の向こうへ消えてゆくだけ。
その後ロケットがどうなるのか、そもそもなんの為に何処へゆくロケットなのか、興味があったのかなかったのかも、どうでも良くなる。
だってゼロの向こうはなんにもないんだから。