カウント・ダウン

例えばロケット噴射の瞬間。


僕や君の想像も及ばないような長い長い準備期間を経て、テレビで見るようなカウントダウンが始まる。
沢山の人々が声を合わせてカウントダウンしてゆく、あの興奮ときたら!


いざ噴射!


…その後僕らに何が残る?
ロケットは、わくわくした気分を根こそぎ連れて雲の向こうへ消えてゆくだけ。

その後ロケットがどうなるのか、そもそもなんの為に何処へゆくロケットなのか、興味があったのかなかったのかも、どうでも良くなる。

だってゼロの向こうはなんにもないんだから。



< 41 / 49 >

この作品をシェア

pagetop