幼なじみ達の恋心

まゆが帰ってくるはずがない。



俺、小林斗真(こばやしとうま)はそう思っていた。




なのに....。

陽太の予言が的中した。





まゆに会ったらまた、好きな気持ちが抑えられなくなる。



そう、

幼なじみとしてじゃなく


一人の女として。



俺は、幼なじみの関係も壊れてしまうのが怖い。



だから俺はどうしたらいいのかわからない。


そう思っていたら

ガラガラっと教室の扉が開いた。





「おーい席につけ!!」




先生がそう言いながら教室に入って行った。





いよいよだ!!


どっ....どうしょう。


ヤバい。

緊張してきたよ~。


落ち着け....私。





「今日から新しい仲間を紹介する。」


心臓の鼓動が早くなる。



「神里!入ってきていいぞっ!」



私は先生の声に続いて教室に入って行った。



あ~!ヤバい。

恥ずかしいよぉ....顔も上げられない。


でっ....でも今日からここで学校生活が始めるんだよね。


だから頑張らなきゃ!


新しい友達できると良いなぁ。


「おい!神里!」


「ほぇ!?」

ヤバい!私いつの間にか一人で考え込んでた!

「大丈夫かぁ?軽く皆に自己紹介してやれ。」



ほら!来た!


「あっ!はい!」

私は昔、幼なじみの陸兄に教えてもらった
おまじないを唱える。


まゆの「ま」は皆を満面な笑顔にする。
まゆの「ゆ」は人を緩やかにする。
そう、唱えながら手のひらに指でハートを描く。


よし!




行け!私!


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