幼なじみ達の恋心

「初めまして私、神里まゆです。私は生まれた時から小学3年生までこの街に住んで、その後親の転勤で兵庫県に引っ越ししてまた親の転勤でこの街に昨日帰って来ました。」

私はおまじないのお陰で緊張せずに
自然に喋れてる。




「こんな私ですがみんなと仲良くなれたら嬉しいです♪よろしくお願いします。」



自己紹介を終えたあと、クラス中に拍手が響き渡った。


すごく嬉しい!



「神里ありがとうな。じゃ、神里の席は右の列の後ろから2番目の席な。」


「はい!わかりました。」

私は自分の席に向かいながら昔のことを思い出した。


右の列は窓際なんだ!

ラッキー!
私、窓際の席好き。

小学の1年の時思い出す。

幼なじみみんなと同じクラスで席もみんな窓際の席だっけ!

ふふ♪
思い出しちゃった★



そして、席にたどり着き座ろうとした瞬間
誰かが私に抱きついて来た!



「まゆちゃん!おかえりー!」


そう言って誰かがギュッと私にさっきよりも少しキツく抱きしめてきた。

!!!
何?!

なんで私、抱き締められてるの!!

しかもジャニーズに居そうな男の子!
髪は少しウェーブのかかった茶色い髪。
いかにもモテそうだ。


「まゆちゃん。僕だよ!陽太!井上陽太だよ!」




「ほぇ!!?えっ…え~!!陽ちゃんなの!!?」

まっまさかこんな早く幼なじみの1人に会えるなんて!






「おい。陽太いつまでまゆに抱きついてんだよ!まゆから離れろ。」





そう、言いながら彼は私の腕を掴み陽ちゃんと私を離した。


もしかして....。


この声...綺麗な透き通った低い声。


斗真だ!!



久しぶりの斗真は、モデル並みのスタイルで明るい茶色に染まったストレートの髪が見事に似合ってて、めちゃくちゃかっこ良くなっていた。


しかも席は後ろが斗真で真ん中が私、私の前が陽ちゃん。

「斗真~せっかく久しぶりにまゆちゃんにハグできたのに離すなんて酷いぞ!」



「酷くない!」



本当に斗真だぁ。


「斗真?」

思わず私は斗真って呼んでしまった。


「まゆ、おかえり。」




「斗真!ただいま!」




「まゆちゃん!本当おかえりー!」



「陽ちゃん!ただいま!」




陽ちゃんは私の顔をジーッと見てる。


「私の顔何か付いてる?」






「まゆちゃん!すんごく可愛くなったね!昔からも可愛いかったけどさらに可愛くなった★」



「かっ可愛くないよ!」


陽ちゃん!何言い出すの!
恥ずかしいじゃん!



そんな会話のやり取りしながら私は今、この幸せを噛みしめていた。


今日、私はずっと会いたかった斗真や陽ちゃんに会えたんだぁ。


あと、陸兄にも会えたら良いなぁ。

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