幼なじみ達の恋心
*その頃斗真は…*








俺はまゆにLINEを入れた後、体調が悪い



藤岡を仕方なく家に送る事になった。





はぁ。



今頃まゆは陸兄と帰ってるんだろうなぁ。










「斗真君ごめんね。」
「私のせいで神里さんと帰れなくなって。」









「体調悪いの無視して帰れねぇだろ。」

「まゆはちゃんと話したら」

「わかってくれる奴だから。」












「そっかぁ…ありがとう。斗真君。」
「優しいね。」
「神里さんが羨ましい。」
「私はとっくに斗真君にフラれてるけど」
「私、斗真君の恋応援してるよ★」










「藤岡…ごめん。」











「なーに謝ってるの★」
「謝ることないのよ?斗真君!」
「私がただ、気持ち伝えたかっただけだから。」






「ありがとーな。」













俺は藤岡に償わないといけない。









俺と藤岡は中学時代からの友達であり、

部活仲間でもあった。








俺達の部活はバスケ部。







藤岡はバスケ部のマネージャーであった。







そして、陸兄も同じバスケ部だった。










そんな中学2年生のある日、事件は起きてしまった。









「斗真君!」
「今日も部活終わっても練習?」










「あぁ…。」










「あのね、私斗真君に伝えたい事があるの。」










「何?」











「私…斗真君が好き。」












「ごめん。俺、好きな奴いるから。」










「うん知ってたよ。」

「斗真君無意識に良く幼なじみの話ししてたからわかっちゃった。」


「小学校の時突然引っ越してしまった」
「幼なじみの女の子でしょう?」






「うん。」










「じゃ、今まで通り友達でいてくれる?」











「当たり前だろ。」









「そっかぁ…良かった!」









「じゃ、私帰るね。」







そう言って藤岡が帰った後も俺はずっとバスケの練習をしていた。





でもなかなかその練習でも上手くシュートが決まらずイライラして
ボールを体育館の入り口の方向に思いっきり投げ飛ばしていた。











気付いた時にはもう、遅かった。









藤岡!!!






帰ったはずの藤岡がまた体育館に現れた。







藤岡はボールに直撃し左腕を抑えながら
倒れていた。









直ぐ病院に行ったけど藤岡の左腕の骨は砕けていた。








後から藤岡の両親に聞いた所、



元々藤岡は生まれ付き骨が丈夫じゃない病気を持っていたらしい。
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