LOVEPAIN⑤


「とりあえず、ここに居ろ!」


私の返事を待たずに、
篤は私から離れて行く




それほど私の事を心配してくれるのならば、

煙草くらい部屋迄我慢してくれたらいいのに……



この場所で一人なのも、寂しい



私が立っているのが店の前だからか、

今、通りすがった人に、なんでさっさと店に入らないのだろうか?


みたいな目で見られたし





「篤さん、私も行きます」



そう言って、篤の背を追う



篤は気が焦って早歩きだからか、
なかなか追い付けない


その背が、曲がり角を曲がろうとしていた






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