LOVEPAIN⑤
「――篤さん」
私はゆっくりと、
篤の方へと歩いて行く
「どうしたんだよ?」
呼び掛けられて驚いたように、
篤はこちらを見ている
ドアの鍵を開け、
ノブに掛けていた手を離した
私はそのままゆっくりと、
篤に抱き付いた
「お、おいっ。
お前、酔ってんのかよ?」
戸惑いながら、
篤は私の両肩を掴む
その手も、
そのまま私を引き離そうかどうか迷っているのが伝わって来る
「篤さん。
篤さんは好きじゃなくても、
女性と平気でセックス出来ますよね?
なら、私とも出来ますよね」
「お前、本気で酔ってんのかよ…」
戸惑い、緊張しているのが伝わって来る