LOVEPAIN⑤
「とりあえず、手どけろ」
「あ、すみません」
今だに触り続けていたそのタトゥーから、
手を離した
ふと、部屋のすみに視線を向けると、
山のように積まれたアダルトDVDがある
「篤さんも、仕事の参考に観たりするんですね?
成瀬さんも沢山持ってるって言ってました」
本当は成瀬の部屋に沢山あったからとか、
そんな風に余計な事を話さないようにしないと
流石に、成瀬の部屋に入った事がある事は言わない方がいいだろう
こんな風に、無意識に成瀬との事をバレないように警戒しているから、
夕べは酔っていてもその辺りは話してないような気がして、安心した
「ああ。
メーカーから貰えっからな」
「あ、これ私の」
その山の中から、
自分のそのDVDを取り出した
それは、私のデビューDVD