LOVEPAIN⑤
「お前見てると、
大嫌いな母親思い出すんだよ。
男にいいように利用されてばっかで。
男なしでは生きられないってオーラが全身から出てて、
頭悪くて」
「私はべつにそんなんじゃない…」
それって、言い掛かり……
「お前も母親もそんな馬鹿だから、
それに気付かねえんだよ」
「あ、あなただって、
男に体売ってたって…。
最悪…」
そう言い返すけど、
声が震えている
私を睨み付けている、
佐藤雲雀の目が怖い
掴まれたままの手首が痛くて仕方ない
「体を売るのの何が悪い?
お前と違って、俺は自分の力だけでここ迄来たんだよ。
自分の為なら周りの人間でもなんでも利用しまくって。
誰かにすがらないと何も出来ないお前と違う」
「もう、なんでもいいから、
離してよ!!」
再び、その手を振りほどこうとしたら、
強い力で大きなソファーに押し倒された
貰ったばかりのサインの入ったトートバッグも、
床に落ちた