LOVEPAIN⑤


「広子さん、風邪引いてないです?」


壁に凭れている私に、
田中たちおはそう声を掛けて来る


もう着替えを済ませ、
帰り支度を整えている




「いや…。
でも、そうなのでしょうか?」



言われてみると、
喉が少し痛い


私はあまり風邪を引かない方なのに




「さっき、触れた広子さんの体熱かったから」



「え?」



「いや、なんかセクハラみたいだね!!

そんなつもりはないんだけどっ!!」



「はい…」



「本当に変な意味じゃなくて、
広子さん体温が高そうだったから!!」


そう必死になって弁解する田中たちおを見ていて、

なんかほっこりとして笑ってしまう



癒されているような感じで





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