LOVEPAIN⑤

「なんで、私と成瀬さんの前に急に現れんのよ!!」


私は包丁を掴んだまま、
彼女に距離をつめる




「あなたさえ現れ無かったら、

成瀬さんは私だけを見ていてくれたのに!!」


包丁の刃が、彼女の頬に触れた





「私だって、成瀬さんが好きなの!!

きっと、あなたなんかよりも、
ずっとずっと好きなの……」



涙で芽衣子さんの顔が殆ど見えない




「彼が…本当に好きなの…」



手が震えるから、

今にも彼女の顔に傷でも付けてしまいそう




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