LOVEPAIN⑤
「じゃあ、お前は俺がそう言う男だと思ってるから、
そう言うのか?」
「違う」
「何が違うんだよ?」
「好きだから。
成瀬さんには、
好きだから言ってます」
少し、私の襟元を掴んでいるその手から、
力が抜けた
「もし抱いてくれないのならば、
私、また芽衣子さんに何をするか分からない……。
次こそ、殺すかもしれない。
いいんですか?」
完全に、その手から力が抜けた
成瀬がどれだけ芽衣子さんを思っているのか、
思い知ったような気がする
彼は、芽衣子さんを守る為に、
私を抱く
「――来いよ。
芽衣子にはもう何もすんな」
成瀬はそう言って、
寝室へと入って行く
私はまた溢れ出して来る涙を手で拭い、
成瀬の後を追った