LOVEPAIN⑤


涼雅は再び、
アコースティックギターに触れる


優しいギターの音色




「ラララ~♪ラララ~♪」


再び、先程のラララばかりの曲を歌い出した




その曲はとても優しく聴こえて、
涙が溢れて来る




「えっ、泣いてんの?!」


ギョッ、として涼雅は再び演奏を中断した




「この曲、アレンジ明るくしようかと思ってたんだけど。

鈴木広子には暗く聴こえっか?」




「暗くないです。

ただ、今の私をもう大丈夫だから、
って励ましてくれてるような気がして。

なんだか、私に寄り添って泣いてくれてるようで…」




その曲は、私の背を押して頑張れと励ますようなものではなくて、

私の背を撫でて、大丈夫だよ?

もう頑張らなくていいよ?

と言ってくれてるような、
優しい曲






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