LOVEPAIN⑤



「なぁ、一応合鍵くれない?」


夕べ、部屋に帰って来て一息付くと、

そう言われた




「え?」



合鍵?


なんか本当に、
涼雅と同棲するんだな……




「あっ!

合鍵大家とかから貰ってないか。
急に言われて用意出来ないよな」



「いえ。あります」



私はクローゼットの収納ケースに入れていたそれを、

取り出し涼雅に見せた





「元彼が使ってたやつか、
ストーカーが置いてったやつ。

どちらがいいですか?」



私の手に有る、その2本の鍵



須田と日暮君が使っていたもの




「どっちがストーカー?

なんとなく、ストーカーにしとく」



「こっちのピンクです」



日暮君が持っていた鍵は、
薄いピンクシルバーみたいな色で、

けっこう綺麗




「じゃ、貰い」


涼雅はその鍵を
私の手から受け取った








< 292 / 641 >

この作品をシェア

pagetop