LOVEPAIN⑤
◇
「なぁ、一応合鍵くれない?」
夕べ、部屋に帰って来て一息付くと、
そう言われた
「え?」
合鍵?
なんか本当に、
涼雅と同棲するんだな……
「あっ!
合鍵大家とかから貰ってないか。
急に言われて用意出来ないよな」
「いえ。あります」
私はクローゼットの収納ケースに入れていたそれを、
取り出し涼雅に見せた
「元彼が使ってたやつか、
ストーカーが置いてったやつ。
どちらがいいですか?」
私の手に有る、その2本の鍵
須田と日暮君が使っていたもの
「どっちがストーカー?
なんとなく、ストーカーにしとく」
「こっちのピンクです」
日暮君が持っていた鍵は、
薄いピンクシルバーみたいな色で、
けっこう綺麗
「じゃ、貰い」
涼雅はその鍵を
私の手から受け取った